ストラディヴァリウス・サミット・コンサート2018

聞きに行って来ました。
ストラディヴァリウス・サミット・コンサート」
わたしが聞いたのはプログラムAだったのですが、このコンサートでは今まで聞いたことのない曲で大満足です。
今回で聞きにいったのは3回目でしょうか。
前回から3年ぶりということになります。
今までは隔年だったのですが、何か運営など変わったのでしょうかね。
演奏者も何人か変わっています。
演奏者で特に印象に残ったのはヴォルフラム・ブランドル氏ですね。
トップで演奏されていたと思うのですが、非常に体をよく動かして見ていて楽しかったです。
楽器がいいのはもちろんなのですが、それ以上に演奏者がいいです。
いくら楽器がよくても演奏者がよくなければいい音が出るわけがありません。
観客から特に好評だった曲は、おそらくステファン・コンツ氏編曲のものでしょう。
彼は「Philharmonix」で活躍していることもあり、非常に豊かな才能の持ち主だと思います。
この曲をコンツ氏が弾き始める前、弓を見つめて集中するシーンがありました。
少しの間ですが、コンサート会場のすべての視線がそこに注がれ、極度に集中した空間を生み出したと思います。
音の良さはもちろんです。
弦楽器特有の雑音がなく、それでいて倍音がとても豊かです。
どうやったらあんなにきれいな音が出るのか教わりたい。
あの舞台に立っていたのは13人ですが、その音は素晴らしく豊かで13人どころではありません。
まるで倍の人数がいて、演奏者の周りにはあまたの歴史と以前の演奏者がいっしょに立っているかのようでした。
唯一ストラディヴァリウスではないコントラバスですが、これ1挺ですさまじく豊かな音を出しています。
並みのコントラバスではありませんね。
アンコールは2回、一方はディヴェルティメントの3楽章でこれが聞けたのは儲けもんです。
今までアンコール時にはセバスチャン・ヘーシュ氏が挨拶をされていたのですが、彼は今回のメンバーに入っていません。
誰が挨拶するかと思っていたら、ビオラのヴァルター・キュッスナー氏が流ちょうな日本語で挨拶してくださいました。
氏は公式ウェブサイトでもメッセージを寄せています。
行ってみて大満足のコンサートでした。
次はもっと「やや定番から外れた」曲にストラディヴァリウスという楽器を活かした挑戦をコンセプトにしていただきたいです。
これまでプログラムは変わったものの定番というか、ウケのいい曲ばかりだったからです。
ぜひ、聞く人の興味をくすぐる曲をたくさん演奏していただきたい。
次が楽しみです。