手削りか、削り器か

エンピツをナイフで削るのが好きなのですが、削り器で削ったものもやっぱり好きなんですよね。

どちらも好きなのでちょっと困るときがあります。

エンピツの一番いいところの1つは安いことでしょうね。

1ダースが500円~1000円出せばいい品質で手に入ります。

ばら売りなら150円も出せば最高級品質です。

ところで、わたしはアメリカの鉛筆を買ったことがあります。

「タイコンデロガ」

という知っている人は知っているであろうエンピツです。

アメリカではごく一般的でどこにでもあるようです。

アメリカ映画などの中にも小物としてでているのを見ます。

黄色いエンピツです。

こちら、書き味は悪くないです。

しかし日本の同価格のエンピツと比べると、いいとは言えないのが実情。

日本のエンピツの中でも、やっぱりハイユニとかは別次元の書き味ですよね。

ナイフで削ってみても木の質が違うのが感じられます。

書き味もいいですよね。

日本はちょっと文房具に恵まれすぎているのではないかと思うくらいです。

削り器で削ると何がいいかって、当たり前かもしれませんが一定の削り口が安定して得られることです。

それに、速い。

困ったことに、削り器で削ったエンピツを使っていると、ときどき物足りなく感じることがあるんです。

こいつ、削りたい……。

そう思うんです。

ナイフ削りのいいところは、どれだけ短くなっても削れること、そして削り方が自在なことでしょう。

田辺聖子さんが亡くなったときに映されたちびた鉛筆はとても魅力的でした。

エンピツは短くなってしまいますが、それもいとおしいのです。

書いていて自分は変人なのではないかという気がしてきましたが、もはや手遅れでしょうか……。

削ってみると無心になれますので、案外楽しいですよ。

たくさんやれと言われたら面倒ですが。