夏になると、セミが鳴き始めます。

わたしはセミの声を聞くと、いつも7年前のことを考えます。

なぜなら、今鳴いているセミは7年前のセミの子どもたちだからです。

とはいえ、そんな正確に7年前のことなど思い出せるわけもなく、ぼんやりと考えるくらいです。

最近では庭の木々に大量の抜け殻を見かけます。

セミの間では優良物件ということになってきたようです。

以前はそれほど多くなかったのですが、だいぶ増えました。

そこまで早起きではないですし、夜中に起きているわけでもないので脱皮の様子を見ることはありません。

去年の量を見てもだいぶ飛び立っていったはずです。

セミも、自分の生まれたところの近くに卵を産むのでしょうか?

シャケは自分の生まれた川へ遡上するじゃないですか。

ということは、セミももしかしたら自分の生まれたところのような条件のいいところへ卵を産む……?

今年のことをおぼえておくといいかもしれません。

7年後に懐かしく思い出せますよ。