万年筆には作家シリーズがありますね。
日本のメーカーではほとんど無いのではないかと思いますが、海外のもので、モンブランの「ヘミングウェイ」とか、有名じゃないですか。
日本メーカーだと、もう10年くらい前になるかもしれないですが「漱石」というものが出たと思います。
わたしが知らないだけで実は出ているのでしょうか。
たとえば、鴎外とか、芥川とか?
ない気がします。
わたしが尊敬するのは司馬遼太郎なのですが、この名前を冠する万年筆を出すまで、万年筆文化が存続するのかちょっと危ぶんでいます。
おそらくですが、作家の名前を冠した万年筆が発売されるためには、その作家の存在が「伝説」のように熟成されなければならないでしょう。
司馬遼太郎は25年ほど前まで存命でしたから、彼を知っている、彼と同時代を生きた人はまだまだたくさんいます。
そういう人物を商品名に冠するのは、おそらくまだむりでしょう。
その点、漱石は多くの人にとって教科書などで習った「明治の文豪」という感じじゃないでしょうか。
ですから、司馬遼太郎万年筆が発売されるのはだいぶ先じゃないかと思うのです。
わたしとしては、ぜひとも司馬遼太郎万年筆を手に取ってみたいと思っているのです。
できるならメーカーさんはなにかの機会を見つけて大規模な作家シリーズ万年筆を発表してもらいたいのです。
ただし、わたしは司馬遼太郎を尊敬していますので、いい加減な仕様で万年筆を出されたら相当怒るでしょうね。
「漱石」万年筆のときも、その仕様に納得のいかない漱石ファンがいたようです。
万人が納得できるものではなくとも、「ああ、これはよいペンだ」という万年筆がこれからも作られるとよいと思います。
特に、作家の名前を冠するような。