暖房の功罪②

続いて、環境問題に話を移したいと思います。

トゥーンベリさんがこの旗手として登場して以降、CO2が一気に悪者扱いされるようになりました。

確かに温室効果ガスということで多すぎると地球環境(人間が住むぶんには)によくないとされています。

彼女の主張はラディカルですが、その主張もあって世界中が重い腰を上げるところかどうかだと見ています。

ですが、我々人類が現代の文明規模を維持するには電力が必要です。

化石燃料を燃やす発電方式である火力発電(石炭、天然ガス、石油)は特によくないということのようです。

確かに、火力発電は避けた方がいいでしょう。

しかし、少なくとも日本という地域で考えたときに、代替手段が少なすぎます。

火力発電ぶんをすべて補うことができるのは原子力発電しかないのではないでしょうか。

再生可能エネルギーという言葉が盛んに叫ばれますが、建設費、維持費、供給安定性などを考えると、まだ頼りになるインフラとは言えないのではないかと個人的には思っています。

大震災以降の原子力アレルギーはわたしも共感できないわけではありません。

あれだけの事故を起こす可能性があるのですから、どれだけ安全対策をしても危険が残る技術の使用には慎重にならざるを得ないでしょう。

わたしが知りたいのは、気候変動への対策が叫ばれ始めた今、叫んでいる人びとは何を代替手段として考えているかです。

原子力でしょうか。

それとも、なんらかの高度な技術の再生可能エネルギーか、そもそもエネルギーの消費を減らせ、ということでしょうか。

CO2自体をなくすことは不可能です。

人間も、そして植物さえ夜間にはCO2を排出しています。

これを減らしてゆけば、気候は以前の状態に戻るのでしょうか。

地球レベルで、というより惑星レベルで地球の活動が変化してしまっているのだとしたら、人間がなにかしたところで気候を左右できるのか……?

そう思ってしまいます。

もちろん、無計画な伐採などによる森林の減少などは大問題です。

それは解決しなければなりませんが、気候変動自体を解決できると考えるとなると、疑問符が残るのです。