2018-07-16 お盆 エッセイ 夕方、窓辺にたたずんでいると迎え火の松のにおいが漂ってくる。 近くの駐車場を見ると、訪問客の車が群れている。 時折人が乗り降りしてはあいさつを交わす。 皆、軽装の喪服で、暑そうにハンカチで額を拭いている。 ふと風のにおいに魚を焼くにおいが混じっていた。 たそがれ時、この世は今生きるものと死んだもの、古い文化とそれを受け継ぐものが行き来している。